共通テスト化学の得点が上がらないすべての受験生たちへ
~【直前2ヶ月対策編】完全対策マニュアル

花塾講師部の草下です。夏以降、共通テスト模試を受けても得点が伸び悩み、焦りが出ている受験生も多いのではないだろうか。
初めに言っておくが、共通テストの化学は難しい。(共通テスト化学や東大化学の最新分析についてはこちらの記事を参照。)
今の共通テスト化学は、多くの国公立大学の二次試験以上、多くの私立一般試験以上に難しい。
だから、共通テストの化学で8割以上得点するためには、難関大学基準で化学の学力が完成していなければならない。
今(11月末)の時点で共通テストの化学で8割を超えているなら、ほぼ化学は完成と言える。むしろ化学よりも他の科目に時間を費やした方が良い。
今回は、今、共通テスト模試の化学が思うように得点できず悩む人が、

「8割以上の高得点を取るために」行うべき直前対策

を具体的に記していく。

❶感情で判断・選択をするな!

今や直前期である。直前の2ヶ月の時間の大切さは、これまでの3年の大切さに勝る。
1分1秒が大事。だからこそ焦ってはいけない。
焦ると思考は鈍り、他者ばかりが気になって自分にとって正しい判断と行動ができなくなる。
大切な時間を焦りでロストしてはいけない。いつなん時も焦るな。何かを成すためには、絶対に感情で判断・選択をしてはならない。

まず、これを肝に銘じておこう。

❷共通テストの問題を3種類に分けて分析する!

さて、得点を伸ばすために最初にやるべきことは、問題の分析である。

共通テストの分析をしてみよう。
共通テスト化学の各設問は、次の3種類に分類できる。


A 正誤問題などの知識さえあれば確実に解ける問題


B 多くの問題集に頻出する典型的な問題


C 新出に見える問題(解法は典型解法であるが文章が長く、パターンとはいえない問題)


2025年度の共通テスト本試験の化学の問題をABCで分けてみよう。


※今受験生のあなたは2025年度の共通テスト化学を一度解いたうえで以下を読んで欲しい。
解いたうえで以下の内容を読めば、何倍も効果的に「共通テスト攻略」ができるからだ。

解いてみただろうか。おそらく殆どの受験生は悲惨な得点になるだろう。
もし6割取れていたら御の字だ。ちなみに私は問題発表後すぐに解いて制限時間内で満点だった。
これは私がめちゃくちゃ化学の学力が高いというのではなく(実際多くの直前期の受験生は私の学力なんて超えてしまう)、入試問題へのアプローチの方法を皆より知っているからに過ぎない。

そのなかで皆の役に立つ方法を具体的に述べていこう。

さて、2025年度共通テストを上のA、B、Cで分類すると、以下のようになる。


第1問 問1 A 問2 A 問3 C 問4 A 問5 a. C b. C(難)
第2問 問1 A 問2 B  問3 C(難) 問4 a. B b. B c. B
第3問 問1 A 問2 A 問3 A 問4 a. B b. B c.B
第4問 問1 A 問2 B  問3 A 問4 a. A b. A c. B
第5問 問1 A 問2 A 問3 a. A b. A c. C d. C

25年共通テスト化学は史上最難(東大レベル?)とまで言われているのだが、、、
こうして冷静に問題分析をしてみると

驚くことに、知識問題(上記の分類A)がとても多いことが分かる。

実は、

30問中15問(50%)が
基本的な知識を正確に身に付けていれば確実に解ける。


そして

Bの典型解法の問題は30問中9問(30%)

Cの共通テストならではの新出系問題は30問中たったの6問(20%)

である。この問題分析からもわかるように、

共通テストで8割以上を取るには
「Aの知識問題+Bの典型解法を徹底的に習得する」
ことさえできれば良い。
実は非常にシンプルで簡単なことなのだ。


ちなみにCの新出系問題も、実は一部の問題以外は、丁寧に読んで考える時間さえあればなんとか解ける。


しかし、ほとんどの受験生はC問題を解くための十分な時間を残せていないのである。なぜか?

それは

➀基本知識が完璧でないから、知識を引き出すのが遅い!
②典型解法が完全に身に付いていないので、典型問題を解くのが遅い!

からなのだ。

つまり。
共テで得点を取るため」に、
C問題のような難しい問題を練習しようとする」
のは極めてナンセンス。

しかしこれこそ、

得点を取れない多くの受験生たちが陥る罠

である。一方で

確実に8割以上の高得点を取るために本当に必要なこと

は「難しい問題を練習する」のではなく、むしろ

今までやってきたことを徹底反復、基本知識を瞬時に引き出せるまで覚え直し、既に練習してきた問題集の問題を何度も何度も繰り返し、高速で解けるようにすること

これこそが、高得点への一番の近道なのである。


それによって、AとBの問題を高速で処理できるようになり、C問題に時間を回せるのだ。
だからC問題の文章をじっくり落ち着いて読めるし、計算も丁寧に行える。

そもそも、共通テストのC問題を1分や2分で解けるわけがない。
私が時間内で満点を取ったのも、AとB問題を超高速で解き、C問題にじっくり時間をかけて解いたからに過ぎない。
決して、C問題のような難しい問題を超速で解いたわけではない。

このことがわかっていない多くの人が
C問題を時間が無い中で焦りながら読んで「え?なに?わからない!」と混乱して、
C問題が解けないどころかAとBまで失点してしまう。

逆に、AとBを高速処理できた人は、Cをじっくり丁寧に何度も読み込む余裕ができる。
私も、C問題には、一般的な受験生の3倍は時間をかけることができていたはずだ。
それは解けるに決まっている。(繰り返すが、C問題は、AとBを確実に解ききる基礎の力があれば、あとは時間さえかけられれば解ける。)

さて、これが分かったら、いよいよ「得点を取る」ための具体的行動にうつろう。


「得点を取る」ための具体的行動
それは、問題分析に基づいた自己分析だ。

❸3種類の問題の得点率にもとづいて自己分析をする!

得点を上げるために最も大切なことは、自己分析である。

「皆がこうしてるからこの方法が良い」とか「この方法が紹介されてるから」とか、
そういう勉強法探しの旅はいい加減やめよう。


勉強は「自分に最適な方法を論理的かつ実験的に選び実行」すべきなのだ。
だから、自分にとって得点を伸ばすための最適な方法を実行するために自己分析が必須なのだ。

自己分析の手順①A,B,Cそれぞれの問題の正答率計算

自己分析ではまずA、B、Cそれぞれのタイプの問題について、自分の正答率を計算してみよう。
特に丁寧に分析すべきはAとBの正答率だ。
すぐに改善できるのがAの正答率、
少し時間がかかるのがBの正答率である。

自己分析の手順②正答率をもとに、学習戦略を立てる

Aの正答率7割未満=完全に知識不足

Aの正答率が7割未満の人は、完全に知識不足。
このままでは60点取るのも大変だろう。これまで使用した教材を徹底的に復習して知識の穴を埋めていこう。
Aの正答率8割を超える知識が付いてくれば、まず安定して6割の得点が取れるようになってくる。

共通テストの知識問題のコツ

共通テストの知識問題には、正誤問題が多い。
正誤問題において、細かい知識や細かい点ばかり気にしたり見ようとする人がいるが、それはNG。
「誤っているものを選べ」と言う問題には、基礎的な知識において思いっきり間違えている部分があるからだ。
サイゼリ〇の間違い探しのような問題は絶対に出ない。
超基本的な知識にもとづいた”あからさまな大間違い”を探すのがコツである。

Bの正答率7割未満=典型解法の習得不足

さて、Bの正答率が7割未満の人も、まだまだ典型解法が身に付いていない。
これまでに練習してきた典型解法問題集の復習を徹底すべきだ。

共通テスト8割以上得点のためには
Cの正答率より、AとBを重視すること!

Cの正答率は現時点で8割以上得点できる人以外は気にしなくて良い。
いや、8割得点できる人さえもAとBの間違えた知識や解法を復習するほうが重要である。
繰り返すが、

C問題を解けるようにするためには、
難しい問題を練習する必要はない。

C問題に回す時間を増やす戦術を磨くべきだ。
その戦術とはすなわち、AとBの高速処理をできるように練習することだ。
実はC問題を解くための技能もほぼすべて典型解法で解けるのだから、時間さえ回せれば解けるようになっていく。

❹自己分析に基づいて課題を実行!

AとBの補強の徹底。

何度も言うが、AとBの精度と処理速度こそ、共通テスト高得点のための最重要課題だ。

AとBの正答率を見てAとBの補強を徹底しよう。
コロイドの知識があやふやなら教科書や参考書を読み直し、問題集の該当箇所を解いて復習する。
エンタルピーの計算の水の蒸発の扱いが苦手なら、既習の問題集の該当問題をと解き直す。
こうして、穴を埋めていく。

11月~12月は
週1~2回分は共通テスト型問題を解く→AとBの正答率の分析→弱点補強演習
のサイクルを繰り返そう。

ミスは具体的方法論で確実に減らす。

ちなみに計算ミスをはじめとした「ミス」は極限まで減らさなければならない。
ミスが多い人のために「1ヶ月で9割のミスをなくす方法」についてこちらの記事に詳しく記載があるので、
ミスが多いと自覚している人は、これも同時に実行すること。

難関大学合格基準」の超速演習を徹底する。

そして共通テストでも、個別・二次試験でも高得点を取るために、不可欠かつ最重要であることは

“今、既に解ける問題”も
時間を計って超高速で解けるまで演習を繰り返すこと!

※花塾生徒は「練成花序」の各問題に記載の時間こそが
難関大学合格の基準「時間」となる!
たとえば「11分」と書いてある問題は、「11分15秒」で解けても駄目。それは合格基準ではない。


全科目の中で最も時間制限が厳しい化学は、
「ただ解けるだけ」では合格点に届かないのだ。

だから「練成花序」には、合格基準となる時間が全ての問題に記載されている。
「11分」と書いてある問題は、絶対に「11分」以内で解けるようにしよう!

「出来ない問題をできるように」は当たり前。
「解ける問題をもっと早く」これが化学の得点力アップの真髄。

既に解ける問題を、ライバルたちの倍のスピードで解けるようになれば、その分だけ、C問題のための時間を稼げる。
特に、電離平衡や溶解度積など、受験で差が付く計算問題は、慣れれば超高速で処理できるようになる。

勉強において、ついつい“できない問題・苦手な問題”ばかりを練習しがちだが、
実は高得点を取るためには、“既に解ける問題”の徹底復習が最も大事なのだ。

花塾でも、受験期後半の『超速トレーニング』と、『過去問最大活用演習』により毎年のように恐ろしいほど生徒たちが得点力を伸ばしている。

花塾の生徒たちへ

花塾のオリジナル化学教材「練成花序」には、
共通テストで9割以上取るために必要な
解法と知識がすべて網羅されている。

花塾のオリジナル教材「練成花序」

国公立大学二次試験、そして早慶上理一般試験の問題は
「ほぼ全部この中から出題される」

ように洗練して作成した、圧倒的な網羅性をもつ教材だ。

毎年のように二次試験や一般試験で満点合格を輩出している。
(これまで実際の本番の試験にて、大阪大学、東北大学、北海道大学、慶應義塾大学(理工)、千葉大学、中央大学、東京理科大学、東京薬科大学で満点を輩出している。)

満点までは狙わなくても良いが、どんな大学・学部を受験しようとも、化学で他の科目を圧倒的にカバーできるほどの得点(8割以上の高得点)を取ることが可能な教材だ。
勿論、共通テストにおいても「練成花序」を徹底的に繰り返し習得すれば9割以上を安定して取ることができるようになる。
この世のどんな他の教材よりも成果を出すことに特化した教材として花塾・生徒派生の心強い武器となってくれる。
花塾受験生は、引き続き、この最後の2ヶ月こそ「練成花序」の超速演習を一層徹底していこう。

花塾では受験期後半の『超速トレーニング』と、
『過去問最大活用演習』により劇的に得点を伸ばす!

花塾のカリキュラムには、大きく分けて
❶化学炯眼、❷練成花序、❸超速演習&過去問最大活用演習
という3つのステージがある。

そして得点力を伸ばすには圧倒的に重要なのが、この❸の最後のステージ。
すなわちここから2か月間の学習だ。

残りの貴重な時間と、過去問という超重要な資源を最大限に活用して、
花塾では、個々の生徒の得点力を最大に伸ばすための徹底管理を行っている。

だから、最後の3か月で花塾生たちは毎年、劇的に得点を伸ばす。
12月中旬に過去問で23%から、本番85%で早稲田大学理工学部に合格した生徒もいるが、花塾では例年、こんな風に一気に得点が伸びる生徒が多い。この超効率的かつ確実な得点の伸ばし方こそ「化学炯眼、練成花序で基礎の学力を圧倒的につけてくれた花塾生徒の特権」である。)

これは、基礎を丁寧に積み上げる花塾式のカリキュラムと、
最終段階において、今回上に述べたような自己分析と補強、そして過去問の最大活用法を
より洗練させた形で個別に指導しているからだといえる。

もちろん、最も重要なことは、本人の頑張りによって達成されているのだが。

さあ、これが共通テスト、そしてその先の難関大個別試験に向けて
得点を最大化するために取るべき行動である。

あと2ヶ月。花塾のカリキュラムの元で学習してきた皆は、この2ヶ月は得点力を高めるゴールデンタイム
この記事に記載した内容を忠実に行えば、必ず2か月後、高得点を達成できる。

引き続き、超速演習や過去問演習の細かいやり方は授業内で指導をしていきます。

今年も塾生全員、化学強者へ。
引き続き、超速演習や過去問演習の細かいやり方は授業内で指導、最後まで全力でサポートします。
何か迷うことがあれば、授業でいつでも私、講師、山本、誰にでも相談してください。